女の子の反抗期と中二病

子育て

私は個別指導塾で主に中学生を教えているので、
中1から中3になる生徒たちと間近に接してきました。
中1の頃はまだ子どもらしさあどけなさが残っていて、
私の指導にも素直に従ってくれるお子さんが多いです。
家でこれくらい勉強してきましょうと言うと、
余程勉強嫌いでない限りそれなりにやってきます。

ところがそんな生徒たちも
中2になった頃から雰囲気が変わってきます。
中だるみもあるでしょうが、突然家庭学習の量が減り、
勉強時間が極端に少なくなったりします。
また塾で積極的に質問していたのに、
あまり質問しなくなったりします。
定期テストの点数も、5教科400点以上取っていたのに
300点台に下がってしまうこともあります。

このように変化する中学生を間近でたくさん見てきたので、
最近では「ああ反抗期が始まった。中二病が始まった。」
と冷静な気持ちで見守ることができるようになりました。

症状としてどんなものがあるかと言いますと、

・大人(特に親)にあまり話をしなくなる。
・今まできちんとやれていたことがいい加減になる。
・勉強をしていても集中力が乏しくすぐに投げ出してしまう。
・テレビやYouTubeばかり見る。
・ゲームばかりする。
・漫画ばかり読む。漫画ばかり描く。
・ゴロゴロしている時間が長い。
・干渉されることを嫌がり反抗的な態度をとる。など。

いい子だった我が子が突然このように変化すると、
親としてはびっくりして不安になってしまいますよね。

私にも成人して結婚した娘がいますが、
その娘が中学生だった時の反抗期がかなり大変でした。
明るくておしゃべりだった娘が中学生になると
あまり話をしなくなりました。
中2ぐらいになるとほとんど口をきかなくなり、
最低限のことしか話しません。
それどころか学校行事や部活の予定などもほとんど
話さなくなり、よその子のおかあさんから聞いて、
初めて知るというようなことも何度かあって、
大きなショックを受けました。
自分の部屋に閉じこもって、貝のようになっている
娘の肩を揺さぶって、どうして何も話してくれないのと、
私が感情を爆発させたこともあります。
制服のスカートの丈もいつの間にかウエストで折って、
短くしていました。家で何度も注意された後は、
家の前の道を曲がって、親が見えなくなったら
スカートを短くしていると後々気づかされました。

娘のことを可愛いと思って育ててきたので、
この訳のわからない変化には親として
戸惑い苦しみました。娘に理由を尋ねても、
「なんでもない」「別に」の一点張りです。
こんな苦しい状態や気持ちは、一体いつまで
続くのだろうと暗澹たる気持ちになりました。

ところが、世間で言われているように、
娘は中3になった頃からそのような態度はなくなり、
普通の娘に戻りました。どんよりとした雲に
覆われていた空が晴れていくような開放感に、
親として救われた気持ちになりました。

全ての子どもに反抗期があるわけでもないようですが、
どちらかと言うと長い間「いい子」でいた子の方が
顕著に出てくるような気がします。

ウキぺディアからの引用

「個人差はあるが、小学校高学年〜中学生の
 思春期の時期に起こるとされている。
 文部科学省では精神的な自立の手がかりを得る
 とされる中学2年生の頃と定義している。
 思春期では急激な体の成長や変化に
 心の成長が付いていくのが難しいとされ、
 先輩後輩といった上下関係など学校での
 生活環境の変化などからも反逆心が芽生え、
 不安やストレス、不満、矛盾、自己主張など
 といったやり場のない思いから反抗期が生じる。
 中には反抗期がなかったり、表に見せない子供もいる。
 反抗期はマイナスイメージが多く、
 ないことはいいともされるが、
 アイデンティティ確立のためには欠かせないともされ、
 思春期に反抗期が全くないと一人の人間として
 自立できないということも懸念されている。
 
 反抗期への対応
 反抗期の子供に保護者がしがちなのが
 「叩く」などといった暴力、他の子供との比較、
 必要以上の干渉などが挙げられるが、
 これらは逆効果となる場合が多く、
 余計に反抗を高ぶらせてしまう恐れがある。
 方法は様々であるが、必要以上に干渉せず
 自然に感じさせる環境をつくってあげる事が大切である。」
 
私は娘に反抗されていた時、
正直どうしていいかわかりませんでした。
ただ、反抗されても話をしてくれなくても、
娘を思う気持ちは変わらず、思いは募るばかりでした。
娘が結婚する時に、あらためて
「あの反抗期はなぜ収まったと思う?」と尋ねてみました。
すると娘は遠い目をして、
「どんな私であっても、お母さんは私を大切に思ってくれて
 いるんだなって思ったからかな。」と。
反抗期に陥っている子どもには過干渉にならず、
けれども決して諦めることなく、
辛抱強く寄り添っていくしかないようです。

話を戻しますが、塾で反抗期の中2時代を過ごした生徒たち。
雑談などを通して、折に触れ将来の自分について思いを馳せる
きっかけを与えるようにしています。
そして中3になった頃、自立を目指した覚醒を促します。
いつまでも親や世間に反抗ばかりしてはいられない。
自分の人生は自分自身で切り開く必要があると訴えます。
そして受験勉強に自ら立ち向かっていく術を教えます。
そういう話の中で、「やる気がないなら塾はやめれば?」
とも話します。自分で真剣に自分に向き合うためには
時には厳しい言葉も必要なのです。

親や周りの大人が
時には厳しい言葉で揺さぶりをかけながらも
反抗期の子どもを愛情を持って見守り続けることが
大切だと思われます。
私の関わった生徒たちもいろいろ波乱はありますが、
親さんと私が連携して関わっていくことで、
次第に落ち着きと集中力を身につけていきます。
そのように大人たちに見守られながら
反抗期をやり過ごした子どもたちは
しっかりした自立の道を歩み始めるのだと思います。

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