子どもを育てていく上で、
いつからゲームをやらせてもいいか悩みますよね。
大学生の時、教育学部の発達心理学の授業で、
人間の脳の原型は10歳でほぼ完成する
と言うことを習いました。だから私は、
自分の子どもたちを10歳までは
特に人間(動物)らしく育てなければならない
と強く思っていました。
人間は元々動物なのであり、
動物である人間を機械まかせに育てたら
本来の人間が持つ潜在能力を
退化(衰え)させてしまうと思ったからです。
また、国語教師としての経験上、
幼い頃から映像で認知をすることばかり
繰り返していると、
言語で物事を認識し、
脳内でイメージを作り出し
思考するという働きが、
十分に発達しない子どもになってしまうと
教育現場で感じてきたからです。
機械まかせとは、具体的に言うと、
赤ちゃんをほったらからしにしたまま、
テレビに長時間子守をさせたり、
子どもにDSなどのゲーム機を与えて、
回りの大人がかまってやらなかったりすることです。
私の子どもたちが保育園に通い始めた頃、
世の中にテレビゲームというものが発明され、
大流行になっていました。
幼稚園に通っている子どもたちなどは、
半日で家に帰ってくると、
誰かの家に集まって
ひたすらテレビゲームをするというのが、
あたりまえの世の中になっていったのです。
でも私はいくら世の中がそうであっても、
自分の子どもたちの脳は
人間らしく成長することを願いました。
だから、長男がいくら欲しがっても、
どうしても買い与える気になれませんでした。
息子は友達と私との間で
それはそれはつらかったと思います。
親子で泣きながら言い争ったこともありました。
「なぜ、ぼくだけ、
テレビゲームを買ってもらえないの。」
「みんな、ゲーム上手で、
僕は下手だから仲間はずれにされる。」
何度この言葉を息子から
泣きながら訴えられたでしょう。
でも私は「あなたの脳は今とてもやわらかく
どんどん元気に成長しているの。
だから今は、
ゲームより外で元気に遊んできて欲しい。」と
泣きながら答えました。
子どもたちのために、
大きな公園があるところに引っ越しもしました。
公園があれば子どもはやっぱり元気に遊びますから。
うちの息子がいつも公園で遊んでいるので、
いつのまにかゲームをしていた子どもも
公園に出てきて遊ぶようになり、夕方遅くまで、
子どもたちのにぎやかな声が聞こえてきて、
うれしかったのを思い出します。
高学年になったらいじめなども本格的になるだろうし、
目標の10歳まで息子は我慢しましたので、
10歳の誕生日のプレゼントは
プレステーションのテレビゲームにしました。
息子はとてもびっくりして喜んでいました。
私も「これからは、みんなの話についていけるように、
少しはゲームもたしなみなさい。」
なんていいながらプレゼントしたのを覚えています。
しばらく息子はテレビゲームをやっているようでしたし、
やっと友達を家に呼べるようになりましたが、
そういう状態は長くは続きませんでした。
10歳までゲームをほとんどしなかった息子は、
ゲームよりも面白いことを、
たくさんたくさん知ってしまっていて、
結局その後ゲームにはまることはありませんでした。
でも、ゲームをしていなくても、
現在彼は情報処理能力がずば抜けています。
今ではあらゆるメディアを使いこなしますし、
情報の授業の成績はいつも「10」でした。
子どもたちが時々びっくりするようなことができたり、
人間らしい行動ができたりするのは、
私が「人間がもともと持っている潜在能力」
にこだわったからではないかと思う時があります。
ほとんどのお母さんはそうは思ってはいても、
やっぱり自分の子どもが仲間はずれにされて、
つらい思いをするのがかわいそうで、
ゲームをさせてしまいますよね。
そこを耐えられる子どもにするために、
小さい時にを外遊びを十分にさせたり、
読み聞かせをしたり、
生のパフォーマンスを鑑賞して
感動の心を育てたりすることが、
大切であると思うのです。
周りと合わせてばかりいると、
本当にしたい自分の子育てを見失います。
親も子も、何が大切か、
強い心で見失わないように頑張りたいものです。
私は自分の子どもに何か習い事を強制したり、
進学や就職について口出ししたことはありません。
子どもの人生は子ども自身が決めればよいと思って
温かく見守ってきたつもりです。
ただ、ゲームを早くに与えて
ゲーム脳にすることだけは防ぎたくて
この点だけはどうしてもこだわりました。
いろいろな研究論文に目を通すと、
小学校の低学年でもゲームは1日30分テレビ1時間
くらいなら問題ないようなことが書かれています。
どうしても小学校の低学年からゲームをするなら、
時間とルールを決めることが大切ですね。
最近は「見守り機能」や「フィルタリング」をつけて
親がゲームを管理できるようにもなっているらしいので、
ゲームの危険性を子どもとともにしっかり理解した上で
工夫して付き合っていくべきだと思います。
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